mogimasa2008-02-16

第22回高崎映画祭プレ映画祭「特集 聖なる映画カール・ドライヤー」初日。早朝から劇場に足を運んでいただいたみなさん、ドライヤーいかがでしたでしょうか。
企画にあわせて、改めて事前にDVDにて見直しをしました。しかし、『裁かるるジャンヌ』は、「観たい映画を観る会」の頃に音楽センターで16ミリ作品を数回観ていたので今回はパスしてました。初日最初の会でもあるのでプリントの状態を確認するため場内が暗くなってから客席に潜り込んで驚いた。よくよくチェックすればわかるはずなのに、なんと前回観たのは1983年か1984年だった。つまり同じタイトルなのに完全版に近い形で編集される以前の映画を観ていたことがわかったのだ。来客があるのですぐに出て来たがこれは会期中になんとしても観ておかなければならない。僅かなシーンではあるがなんと緊迫感に溢れた一瞬たりとも画面から眼が話せられない映像なのか、、、。
本作が完成したのが1927年、驚くことに80年以上前の映画である。映画が誕生していまだ110数年、産業としての映画は大きく発展してきたといえるが、その芸術面からみればほとんど成長していないことが、『裁かるるジャンヌ』によって証明されたともいえる。
一人の映画ファンとして、映画に関わる者として恐ろしい映画であり、至福の映画でもある。こうした5作品も国内上映権がまもなく切れる。
プリントで観ることができる最後のチャンスとなった。