mogimasa2007-12-17

ここに持って来た本の中に、もちろん映画関連の本もある。『映画愛』アンリ・ラングロワとシネマテーク・フランセーズ。リブロポートが1985年に発売したものである。この本を、23年前たしか前橋西武デパートの書籍売り場で買い求めた。
当時は、自主上映を中心に高崎の音楽センター会議室で上映会を続けていたころである。まだ、全国的にも自主上映団体は人口10万都市には一つ以上存在していた時代だけにラングロワという名前は、映画の上映に関わっている人たちは、揃って尊敬と同時に神格化していたように思う。
ざーと読んだ記憶はあるが、今回読み返してみると日本語訳が上手くないのと映画史を含めてラングロワ周辺の監督たちの理解も薄くて「ただ読んだ」という記憶しかなかった。わたしたちの映画館の名称を「シネマテークたかさき」としたことは、シネマテークという名前からして無関係ではなく、それ以上に深い意味をもっていたと読み返しながら感じている。国によっておかれた環境は大きく変化して来ているものの ビジネスとしての映画は大きく育っているが、もう一つ「映画の力」(芸術といいたくないので、、)に対する認識は、驚くほど変わっていない。そのことにトリュフォーエリック・ロメールは明確な発言をしている。面白い事は、あのフランスでさえ国家が擁護すべき責任をあるときは放棄したことがあったわけで、東洋のある国がこれから「映画」とどのように関わって行くかは注目に値するし、やらなければならない事は、発言を続けていくしかない。
とまあー、独り言をいって慰めている。