mogimasa2008-08-20

立川談春シネマテークたかさき〜山師ダニエルVS牧師イーライ=『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』「赤めだか」立川談春著、いま高崎と新宿渋谷周辺で読み継がれ盛り上がっている。
日本エッセーなんとか賞とか貰ったと言うから、茂木の眼も狂いはないと思った。そんな偉そうなことじゃなくて、、、。談春が談志師匠にどれほど惚れ込んだかの自叙伝みたいな内容だけど、建設現場で使う大型木製槌でおもいきり頭を叩かれるほどの衝撃をうけたのが「現実を認める」という箇所だった。
性格的にも事業運営にしても、「まあーまあーじゃない」といつも甘く思ってやってきて、今いる自分の立ち位置は「もう少し上」と信じてたし確信もしていた。が、現実を冷静に見てみると「上でも下でもない」のである。それを、あの若造、失礼談春が教えてくれた。長くなるから言わないけど数字とか予測とかでよく解った。
なんだただの、認識不足オヤジの話しですかで終わらず、しばらくのお付き合いを、、、。ここまでが談春シネマテークたかさきです。これからが本題、いままではマクラ。くどい。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は、野心家と宗派カリスマとの対決のストーリーでもある。石油の採掘のなかで莫大な財産を手中にしていく男と狂信的ともいえる宗派の力で多くの人たちの心をつかみたい男が対立しいがみ合い終末へと向かっていくのである。そこにある現実とそのさきにある現実との対決ともいえる。
いっちゃえ。茂木が、ダニエル・デイ=ルイス演ずる山師に最後まで魅了され続けたポイントは、そこにある現実で突き進もうとする野心家で悪徳な男の姿である。牧師の、そのさきにある現実ではない。

なんだか、高校生同士の「どう生きるか」論争みたいな青臭いはなしになったけど、勘弁して下さい。
正解は、そこにある現実を乗り越えて、そのさききにある現実をも手中におさめることなんだけど。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』22日(金)で上映終了します。